
・仕事帰りの飲み会
・ボランティア活動に参加
この2つのまったく異なる行動には、どちらもストレスを緩和につながるかもしれないものです。
これらの答えにはオキシトシンと呼ばれるホルモンと人とのつながりが関係しています。
ひとりぼっちでいることは脳を鈍らせる
人間は社会とかかわることで、健康に生きていける。
このことを示す研究結果が多く報告されています。
中年期以降に社会的なつながりがない人は、つながりをもっている人に比べてアルツハイマー病の発症リスクが高くなることが分析により示されています。
2011年の研究では、感情の反応に主要な役割を果たしている、脳の扁桃体の大きさが社会的ネットワーク(どれだけの人とコンタクトしているか)と関係していることが示されています。
また、孤独はストレスホルモンのコルチゾールの上昇とも関係しており、孤独であると「うつ」を発症する確率が高くなることもわかっています。
ちょっと極端な例でしたが、人とつながりが全くないことは、脳と心を壊してしまうことにつながります。
満足できる人とのつながりが脳の機能を高める
しかしながら、認知機能を高めることとなると、ただたくさんの人とつながりをもてばよいだけではないようです。
ある社会的つながりの調査研究によると、認知機能(長期記憶、ワーキングメモリ、処理速度)においてはどれだけ多くの人とつながりをもつかより、「人とのつながりの中でどれだけ支援されていると感じるか」「そのつながりに満足しているか」の方が重要であると推測される結果が得られています。
その背景には、オキシトシンというホルモンが関係していそうです。
ストレスを緩和し安心感をもたらすオキシトシンとは
よい人間関係やスキンシップは、ストレスを緩和するホルモンであるオキシトシンの分泌を促します。
もともとオキシトシンは、授乳・出産にかかわる女性ホルモンとして知られていました。
陣痛誘発剤として使われてきたものです。
しかし近年、男性もオキシトシンを分泌することがわかりました。そして、授乳・出産だけでなく、「心」に関わる脳内物質であることがわかってきました。
オキシトシンはストレスホルモンのコルチゾールの分泌を抑制することで、身体のストレス反応を緩和しています。また、不安や恐怖を軽減させることも考えられています。
オキシトシンはスキンシップで分泌されます。
不快感をおぼえずに「誰かとつながり」を感じるときに分泌されます。
スキンシップといっても肌がふれあうものである必要はありません。
フェイストゥフェイスで「つながり」を感じ、「自分の意義」を感じることができる場に参加することです。
オキシトシンを増やす、おススメの習慣を紹介します。
ボランティアに参加する
定期的に、地域のボランティアに参加してみましょう。
ボランティアに参加することで、社会に役立っている充実感と、一緒に活動する仲間とのふれあいが得られます。
地域の清掃や、子供たちの支援など興味の持てるボランティアを探し、参加してみるとよいでしょう。
同僚と飲み会に行く
あなたがサラリーマンであれば、オキシトシンを増やすという意味ではとてもよい習慣です。
赤ちょうちんの飲み屋で仕事終わりに会社の愚痴を言い合う。
なんだかちょっと情けなくなるような習慣ですが、
お酒を囲んで愚痴を言い合いながら、ワイワイと騒ぐ。
殺伐としている仕事中の人間関係とは違った、「つながり」を確認でき、ストレスを緩和してくれます。
お酒が好きな方には、とてもうれしい習慣です。
読書会などの勉強会に参加する
そんなつながりの場として、読書会などの勉強会に参加してみることもおススメです
人とコミュニケーションをとりながら学ぶことで効率よく学習できるとともに、共通の話題の仲間をつくることができます。
多くの団体が主催していますので、自分にあったものを見つけて参加してみることをおススメします。
※東京ビジネスキャリアラボでも、食やストレスケアについて読書会、セミナーを開催しています。ぜひ一度遊びにいらしてください。
いかがでしたでしょうか?
ただ、人とふれあうだけで、ストレスは緩和することができます。
自分なりの「よい人とのつながり」みつけ、安らげる生活を送りましょう。